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成形合板のパイオニア、天童木工
山形県の天童市に本社をかまえる天童木工は、「成形合板」の技術を日本で初めて取り入れた家具メーカーです。成形合板とは、単板と呼ばれる薄くスライスした木の板を重ね合わせ、さまざまな形状につくり出す技術。その製品は軽く丈夫で、無垢材では表現が困難な、複雑な曲線を可能にします。デザイナーのアイデアと熟練の職人技が生んだ自由な造形の家具は、時代を超えて愛されています。

職人達がつくりだす美しい曲線

自然によって育まれた木は不均質で扱いにくく、職人には木材の性質を読み、その木に合わせて加工する技能が求められます。天童木工には国家資格を持つ技能士が多数在籍しています。中でもマイスターの称号を持つ者は、家具の製造に優れたごく僅かな職人達。彼らの繊細な家具づくりが国内外のデザイナーのアイデアに形を与え、「成形といえば天童木工」という評価を築き上げてきました。

薄く、強く、加工がしやすい成形合板

成形合板とは、単板と呼ばれる薄い木の板を接着剤で貼りあわせ、型に入れてさまざまな形状に成形する技術です。 加工された木材は薄くても強度が高く、無垢材より細い形に仕上げられるため、繊細なデザイン表現を可能にします。天童木工はこの技術を日本で初めて確立し、以来60年あまりにわたって、その技術を磨き続けています。

日本の気候に合わせた乾燥

仕入れた木材を切り出し、そのまま屋外で1年以上寝かせて自然乾燥させます。加工前に乾燥機に入れ、さらに乾燥させることで狂いの少ない材料に仕上げています。
畳の上でも使えるソファ

Margareta(マルガリータ)

スウェーデンの建築家ブルーノ・マットソンが、日本での実体験からデザインしたマルガリータシリーズ。「畳ずり」と呼ばれるソリのような形の脚は、畳の部屋で使っても跡がつきにくいように考えられました。1976年の誕生から、40年以上作り続けられています。

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床座の暮らしから生まれた椅子

低座イス

日本ならではの床座の暮らしと発想から生まれた低座イス。天童木工が得意とする成形合板で作られる曲線は人体のフォルムになじみ、あぐらをかいたり、足を伸ばしたり、自由な姿勢で長時間座ってもゆったりと寛げます。

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成形合板による曲線を生かした

水之江ダイニングチェア&テーブル

無駄な装飾を全て省き、木目の美しさと成形合板による曲線を生かし設計された水之江忠臣のイス。神奈川県立図書館の閲覧イスとして製作され、現在の形に至るまでに100回以上の試作と改良を重ねました。後にテーブルも追加され、コンパクトなダイニング家具として活躍しています。

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Antler(アントラー)テーブル

建築家・坂倉準三の研究所がデザインしたダイニングテーブル。天板と脚部がホワイトビーチのテーブルと、白いメラミン天板があります。成型合板で作られた脚を、釘やボルトを使わず独自の技術で天板に接着しています。
どこから見ても美しい

リングスツール

天童木工創設メンバーの一人で、当時の工場長であった加藤徳吉がデザインした椅子です。誕生は1955年。東京オリンピックの時には五輪スツールと呼ばれ大変な人気でした。座面と脚だけの単純な構造でありながら、随所に技術者のアイデアが詰まっています。

成形合板の製造工程

1. 木材を薄さ1~1.5mmにスライスする
2. 使用する大きさに合わせてカット
3. 薄い板に接着剤を塗り重ね合わせる
4. 型にはめてプレスし、成形する
5. それぞれのパーツを切り出す
6. 完成したパーツを組み合わせる

ロングライフデザインの
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販売している天童木工製品は中古買取も行います。
※写真はイメージです。撮影状況や光の当たり具合、ご覧になる環境(PCのモニタやスマホの画面)などにより、色合いが異なって見える場合があります。写真と実物では色や風合いが若干異なる場合がございますのでご了承ください。