ロングライフデザインな先輩商品を盛り上げるトレーのようなもの
誕生
オットマントレーの誕生は、ご自宅でニーチェア・オットマンを使われている方がたまたまキッチンから運んできたお盆を仮置きした際にシンデレラフィットしたことを知ったのがきっかけ。普段は座る行為をサポートする存在のオットマンにお盆のようなものをプラスすることで機能が広がり、その商品をまたさらに好きになる。そんなものづくりができたらと思い商品開発がスタート。
まずは自作でできるプロトタイプを製作。角材を使ってすのこ状の天板をつくり商品開発チームに提案したものはあえなく撃沈。その後もラワン材を5cmぐらいに貼り合わせて分厚い本のようなものを作ってみたり、整形合板のメーカーにオリジナルサイズを交渉してみたり、なるべくシンプルに本来の商品を邪魔しない存在感を探りながら試行錯誤。
1st
2nd
何度も作り直してはみたもののあまりピンとくるものにはならず、そもそものオットマンと近しい素材や色味で、せっかくつくるのならばピッタリとおさまる変わった形状のトレーにしようとなり、この方向性に仕切り直しになってからも、形状をよりシンプルにしたり、厚みを何種類か製作し、検証を経てやっと完成。存在感がなさすぎて写真を撮っても一瞬「ん?」となるようなわからなさは、製造を担当していただいた落合製作所の落合さんのアドバイスあってのもの。製品化までの長い時間をともに伴走していただき感謝しております。
完成品
製造工程
アルミの板から切り出し→折り曲げ加工→アルマイト加工→ロゴ刻印という手順で製作。
職人さんの手作業で一枚一枚にオットマンの丸みに合わせて折り曲げ
アルマイト加工は落合さんが信頼する大田区にある三協アルマイトへ。工場には大小様々な浴槽のようなものがあり、そこで、アルマイト処理の工程を実施。
脱脂・エッチング・陽極酸化皮膜・封孔処理・乾燥。乾燥以外は聞きなれない用語でしたが皮膜をつくることで硬度や耐食性を向上させる効果があるとのこと。それぞれの工程の間で水風呂にはいり仕上げていくので、人間に例えるならスーパー銭湯に行って様々な効能のお風呂に入るような感じ。
ロゴの刻印は表面を薄く削るレーザーマーキングという方法で入れており、控えめな感じが気に入っている。
つづく仲間
製作をお願いしている落合製作所は、金属にまつわる様々な仕事を信頼のおける工場や製造業の有志が集いチームで仕事をすることが多いそうで、主に落合さんの工場では精密機器の部品などミリ単位の狂いも許されない丁寧な仕事が求められる分野での制作をされています。その正確かつ繊細な技術を用いて、デザイナーとともにアクセサリーなども手掛けています。一点ものから大量生産品まで柔軟になんでも対応していただけるとてもありがたい存在。
左:代表の落合健一さん 右:営業部長の落合雅子さん
お気に入りのポイント
ずっとサイドテーブルが欲しいと思っていました。でも、部屋に出来るだけものを置きたくない私は、いわゆるサイドテーブルには手を出さずにいました。オットマンのファブリックに、そっと、飲みかけのマグを置いたこともあります。そして、ついに!理想的な商品が登場しました。普段はキッチンに格納している、"トレー" をオットマンに置くだけで、サイドテーブルに!お菓子の屑をこぼしても、さっと洗えるのも嬉しい。(辻岡由/商品部)
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