何度も研究を重ねて選ばれたふきん
誕生
高度成長期の幕開けとなった1960年に、日東紡ふきんが誕生。当時はまだ、日本にふきんらしいふきんが見当たらなく、アメリカ視察に赴いた大橋鎭子・暮しの手帖社社主がサンプルとして買い求めたふきんを元に、何度も試作とテストを重ね日東紡と共同開発して出来上がった。テストのために、日東紡研究室が試作で織った生地は42 種類。その中から厳選された4種の生地を実際に、主婦の方に使用してもらい、サイズやコストまで入念に計算された後、ようやくこの日東紡ふきんが誕生した。以来、60年を超えて愛され続けている。
特徴
42種類もの試作布の中から厳選された日東紡ふきんは、吸水性でもトップクラスの実力を持つ。そして、幾度もハードな耐久性テストに耐え抜いた生地のため、丈夫で長持ち。素材の比率や織組織でソフトさを追求し、様々な用途に応じて仕事をこなすようにできている。大皿が両手で拭け、かぶせる、包む、つかむ、敷くなどのキッチン仕事にも充分な大きさであることも特徴。今でこそ食器ふきんというと、パナマ織が常識だが、日本で初めて採用したのは日東紡だった。独特であったパナマ織を採用し、タテ・ヨコ均等に糸を配列した織り方も研究を重ねたため、水をよく吸い、洗濯後の乾きが早いふきんである。
製造
20年ほど前までは原材料からすべて国内で調達できていたが、レーヨン生産の撤退・国内織機の老朽化等により糸の生産や織布工程はインドネシア・中国で行っている。布の染色加工・縫製・検品は、国内生産管理により品質を維持。商品の最大の顧客は「一般消費者」「食品工場」のため、針折れや糸くず、髪の毛等の異物の混入に最大の注意を払い検品している。縫製は兵庫の伊丹を主工場とし福島県会津や他の協力工場にて生産を行っている。
つづく環境
食事の場で使うものであることを考慮し、蛍光染料などは一切使用していない。使用する素材は綿65%、レーヨン35%(パルプを原料とした化学繊維)で基本は天然繊維を使用している。飲食店や食品工場で多く使用されている不織布ふきんのような使い捨てではなく、洗って繰り返し使うことで廃棄物を減らし、焼却処分ができる。また、人体に有害な物質を規制する欧州で最も権威のある安全・安心の世界基準、「エコテックス規格100」の最も厳しい条件「製品分類Ⅰ(乳幼児用製品)」をクリアし、赤ちゃんの肌にも使える安全性が国際規格でも認められている。
お手入れ方法
市場には抗菌ふきんがあるが、日東紡は天日乾燥による殺菌を推奨。塩素漂白は脆化しやすいため、適量をよくまぜてからふきんをつけ置きする。
お気に入りのポイント
ふきん選びに苦戦して、ようやく辿り着いたのがこの日東紡ふきん。これまでは、ガラスを拭いた後、どうしてもケバ立ってしまったり、水滴がうまく拭き取れなく微妙に水滴が残るのが嫌で、完全に乾ききった後に食器類を片付けていました。そのため、時間もかかるし、食器類がまだ片付いていないのがちょっとしたストレスになっていましたが、このふきんに出会ってからは、乾燥するまで待たなくても、しっかりと水滴を残らず拭き取ってくれ、ケバもたたない。もっと早くから使っていればよかった!と少し後悔するくらいでした。拭き作業以外にも、蒸し料理にうってつけなので、料理をするのが楽しくなり、今ではなくてはならないふきんです。
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