スタッフの商品日記 094 マルカ 湯たんぽA

直火でも、IHでも、対応可能なトタン製の湯たんぽ

誕生
大正から昭和にかけて板金加工からプレス製に変化し、形状もかまぼこ型から波型へ変化。温められた湯たんぽ内部の空気と水が冷めることによって湯たんぽに掛かる負荷を抑制するために、湯たんぽの形状に溝を設けた波型へと進化した。湯たんぽA(エース)は、直火・IHにも対応可能な湯たんぽとして、2011年に誕生。




特長
素材は溶融亜鉛メッキ銅板(トタン製)で、熱の伝わりが早い事が特長。底面が平らで安定感があり、お湯が排水しやすいデザインとなっている。

 
直火・IH調理器による加熱が可能。

 
IH直火対応にする為底をフラットにしたり、お湯の温度が下がっても本体が凹まないよう中に支柱を入れるなどの工夫が施されている。

 
お湯を入れて8時間経過してもおよそ50度の温度を保つことが出来、冷めてもそのまま再度温め直すことが出来る点もポイント。


製造
主力製品である金属製湯たんぽの部品全てをマルカ尼崎工場にて一貫製造することにより、安定した品質の製品を作り続けている。




つづく仲間
マルカ株式会社は、兵庫県にて、大正12年に創業。湯たんぽを製造していた加藤金属からブランドを引き継ぎ、湯たんぽの製造をはじめ、社名も加藤金属のブランドロゴの【カ】からマルカと名付けられた。2023年で創業100年。湯たんぽ・レジャー用品などの企画製造販売を行っている。湯たんぽは、手軽な暖房器具として暮らしの中で使われ続け、今では「レトロ」と表現されることも多いが、マルカでは「より便利に」「より安全に」使ってもらえるよう、複数の特許や実用新案の取得を果たし、常に湯たんぽを進化させ続けている。先人たちから受け継いできた"ものづくりマインド"と、湯たんぽを通じて、体も心も温まる素朴なやさしさを届けたいという想いを持って、湯たんぽを作り続けている。阪神大震災の際、電気・ガスのライフラインが止まり寒さが厳しい被災地へ湯たんぽを届けた経験からその後発生した災害の被災地にも数回湯たんぽを送るなど、被災者の方々に少しでも役に立てるようにと、支援している。




つづく暮らし
湯たんぽを直接加熱する際には必ずキャップを外す必要がある。誤ってキャップをしたまま加熱しても破裂などの事故が起きないように、圧力調整弁機能付きを兼ね備えたキャップを開発し、2011年製造モデルから採用している。(一般財団法人製品安全協会が定めた安全な基準である【SGマーク】を取得)ご家庭でも安全に使っていただくために、日々、開発や研究を続けている。




メンテナンス
材質がいわゆるトタン製になるため、使用していただくと錆は必ず発生します。シーズンオフの収納前などは、湯たんぽの内部乾燥が重要。排水したあと、少し内部に水が残るので、口元にタオルを差し込み、口元を下にして数回振ると大まかな水分はタオルに吸収され、そのあとも口元を下にして1カ月ほど、天日干しを行うと内部まで乾燥させることが出来る。注ぎ口のパッキンは取り寄せが出来、劣化した場合は、交換が可能。


お気に入りのポイント
小さい頃、実家で使っていました。寒い冬の夜、寝るちょっと前に姉と順番に布団の中にセットした記憶が蘇ります。暖房による乾燥や、電気毛布や行火(あんか)などの不自然な暖かさとは違い、身体を芯から温めてくれます。朝起きた時もほんのり温かさはつづいており、エコな上にとても経済的です。僕はやったことがなかったですが、直火もOKというこで今度チャレンジしたいと思います。でもやっぱりやかんでこぼれないかドキドキしながら入れるのが好きな気もします笑。湯たんぽはプラスチック製やゴム製のものも最近は多いですが、楕円形のフォルムと、本体のトタン×真鍮の蓋の素材感がプロダクト好きにはたまりません。斎藤善与(D&DESIGN/商品開発)

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