110:ロングライフデザイン+ウィット

ここずっと気になっていたこと「ロングライフデザイン」という言葉の意味の変化について、極端に言えば「もう、ロングライフデザインなんて表示するのは気恥ずかしい」と、思っていました。それは「当店は無農薬野菜を使っています」とか「オーガニック」という言葉を今更使うと気恥ずかしい、逆にそんなことを表記するレストランってダサい、くらいに「普通」になっている今、だからこそ、ロングライフデザインの使い方について、進化させる必要、もしくは、もう卒業すべきなんだよなぁと、思っていました。

いつもそうですが、僕は極度の運命信者。「偶然はない」という信者なので、そうしていると、なんだかあれよあれよと「ロングライフデザインについて」考えたり、聞かれたり、講演でみんなの前で話したりする機会が連続します。トーキョーバイクさんとのかいもそれがテーマでしたし、今度の東京ビッグサイトでのIFFT(国際家具見本市)での記念講演も、テーマはロングライフデザイン。そもそもGマークのロングライフデザイン賞にも大いに謎ですが、審査委員なるものが設定されている。「ん??デザイナー先生の選定とは関係なく、生活者に指示され、時間が証明したものがロングライフデザインでしょ??」と、Gマークの人にも食らいついたりしましたが、それが(真相はわかりません)ロングライフデザインと言って選定したものが増え続け、そこの中でも、何かしらの指針があった方がいいのでは、という雰囲気。だとしたら、まさに、思っていることと同じです。

さて、長らくロングライフデザインと言い続けてきた私たちdですが、そろそろ、卒業の時がきそうです。そして、これからは、「ロングライフデザイン+ウィット」じゃないかな。私たちのロングライフデザインの意味は「長く続いているものを、ユニークに進化させよう」というブランドを目指すんじゃないかなと思っています。