5月中旬。前回、下野と二人で雑草を抜きに畑にお邪魔してから約1ヶ月。今日は、畑に行くメンバーが総勢10名。いつもd京都食堂にお野菜を届けてくれる「ナチュラルフーズ・ドングリ」の赤塚瑠美さんも誘って、京都店スタッフとそのご家族も出動。
約1ヶ月前に雑草を抜いた時に見たチビ紫蘇の葉は、どんなかなーっと思いながら、ハウスに近づく下野と内田。離れたところから見ても、すっかり大きくなったチビ紫蘇の葉に「大きくなったね~」と感動の対面!
大原「志ば久」の畑に集まったメンバーを前に、久保の兄貴から本日の紫蘇の苗の植え替えの説明。すでに私たちD&DEPARTMENTのために、耕し、ならしておいていただいた二条(二列)植えの畝が用意されている。まずは、大きな石拾いをして、油カス(菜種油の搾りカス)を撒く。三角鍬(さんかくぐわ)で、このあと紫蘇の苗を植える溝を掘る。
同じ仕事を(お手本を見せてもらって挑んで)しても、一人ひとり違う。見た目からして違う。初めてやるのにサマになる人、ユーモラスな人。
植え替える畑の支度が出来たら、次に紫蘇の苗を抜きにハウスへ。苗選びのポイントは、
・茎(軸)がしっかりしている。
・根がよく成長している。
植え替えたあと、風ににふかれて倒れないものを、根っこの方を持ち引っ張りあげて抜く。抜いた苗を水に浸けて、掘って埋めて押して、完了!
水をジョボジョボと、ジョウロで根元に横からかけてやったら、本日の植え替えは終了である。暑くもなく寒くもなくの好天候に恵まれたが、これが雨の中や日照りの中だったら、日頃外で働いている訳ではない私たちは、きっともっとバテバテだったろうと想像する。しっかり翌日(一部翌々日)腰やら、肩やら、痛い人続出である。
植え替えの作業中、久保の兄貴に〝大原の紫蘇は、門外不出だと聞いています〟と話しかける「ナチュラルフーズ・ドングリ」の赤塚さんは、いつもd食堂京都に地元を中心とした新鮮なお野菜を届けてくれるお店の2代目。大原からもお野菜を仕入れている。久保の兄貴は「自分たちは、この紫蘇で食べさせてもらっている。だからこそ、敬意をもって、大原の紫蘇の守りをしてこそ」と真摯な眼差しで赤塚さんに答えていた。
私たちにも「肌で感じる(ことが大切)」と、この機会を「志ば久」の久保の兄貴が与えてくださったことは、一人ひとり、それぞれの、自然とのつきあい方、何を食べ、何で食べていけているのか、考えるきっかけをいただいたように思う。「紫蘇を見守る」志ば久さんの大原での暮らしには、自然との共有が常に考えられていることに心打たれ、帰り道に見る大原の景色が、ことさら眩しく苦しかった。