スタッフの商品日記 055   CORNER SHELF

自分好みのコーナーを作れるシェルフ

京都の骨董市で見つけた、昭和初期に作られた釘を使わないクサビ構造の小ぶりな棚を現代の「小さな棚」として再構築。本棚としてだけではなくリビングでも、キッチンのカウンターでも、デスクでも、入れるものや置き場所を問わない小さな棚は、自分好みの空間を作る事ができるシェルフです。

 

開発のきっかけ
本棚を作るきっかけとなったのは、京都の骨董市で見つけた楔(くさび)構造の本棚。その本棚は、昭和初期に作られたその当時の「ちょうどよさそうな中途半端なサイズ感」がありました。


(上の写真は開発当時、ナガオカケンメイと開発スタッフがメモ代わりとして使用した写真で、この様な写真から開発が始まることもあります。)

その楔構造の本棚を現代の家具に合わせやすいサイズ感に再構築しました。使いやすいようにと何度もサイズなどを検証した後に、コーナーシェルフの幅はオリジナル家具として販売しているLAUAN SHELVESと同じにし、奥行きはD&DEPARTMENTで発刊しているd design travelというトラベル誌がぴったり収まるサイズとしました。


楔構造をそのまま取り入れ組み立て式にし、針葉樹の杉を使うことで軽量で持ち運びも楽。

組み立て式のパーツをバラし上下を組み替えることで、ソファ横のサイドテーブルとしても使用でき本だけでなくワインボトルを入れるなど、自分好みの収納空間をつるくことができます。
また無塗装なので、徐々に経年変化を楽しめる所もおすすめです。

 

つくる仲間
コーナーシェルフを製作する際に、木材やその産業をどのように伝えていけるかという視点で商品開発を考えました。そして私たちの拠点がある東京にも、林業を通して様々な取り組みをされている「東京チェンソーズ」さんという面白い会社がありました。東京チェンソーズさんは、林業の現場から加工・販売までを一貫して行なっており、枝や葉、曲がり材、根株など一般的には流通しない“まるごと素材”含め1本の木をまるごと使うことで、木に付加価値をつけるなど「小さくて強い林業」の実現を目指されています。
(以前の東京チェンソーズへ訪れた際のブログはこちら

東京チェンソーズさんに相談しながら私たちも一緒に森のこと学ぼう、お客さまにも森のことや林業のことを知ってもらうきっかけになるのではないかとワクワクし開発がスタート。コーナーシェルフ、バルコニーテーブルをきっかけに東京の森のこと、林業の現状などを知り、これからも東京チェンソーズさんとの取り組みは続いていきます。

 

つかう木材
コーナーシェルフで使用している木材は、東京で採れる木材の60%を占める杉材を使っています。杉は花粉のイメージが強いですが、学名とはして『Cryptomeria japonica(クリプトメリア ジャポニカ)』日本の隠された財産という名前がつくほど日本の生活には欠かせない木材だと東京チェンソーズさんに教えていただきました。杉は木材の中でも空気がおおく含まれている木で、柔らかく実際に温かみを感じます。

今回、木材をできるだけ無駄にしない取り組みとして、製品として支障ない範囲での節や色むらは木材の個性として使用しています。そのため製品ごとに木目の模様や色味に個体差があります。木材は選べませんが、製品の持つ個性として楽しんでください。

 

組み立て
くさびと呼ばれる下のほうに向かって細く斜めになっているパーツを部材同士を留め付ける穴に、細い方から差し込んでいくと、だんだん締まってきます。ネジや釘を使わなくても、これで固定ができます。

ちなみに、楔の木材は山桜を使っています。杉林の間に育っている山桜を使用しており、硬い山桜は、楔に適しています。

開発担当の斉藤善与に今後の展開を聞くと、コーナーシェルフやバルコニーテーブルは、各地にあるD&DEPARTMENTとその土地の林業をされている方々とその土地の木材で製造ができる様になり、少しでも林業の問題解決になればと話していました。

東京チェンソーズのホームページはこちら

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