スタッフの商品日記 038 RUG FROM LIFESTOCK

国産の良質なウール生地を使って作るD&DEPARTMENTオリジナルのラグシリーズ。

2014年にD&DEPARTMENTでスタートした、各機織り産地に眠る生地見本やサンプル生地を倉庫から救い出し、その価値を生かした次のものづくりに繋げていく「FROM LIFESTOCK」プロジェクト。その中から今回は、尾州産地のウール生地を使って製作している「RUG FROM LIFESTOCK」をご紹介します。

RUG FROM LIFESTOCKは、ウールの反物を広げた上に色柄さまざまなはぎれを重ね合わせることで、ラグとして使用できるよう厚みを持たせます。そしてこの重ね合わせた布にニードルパンチ加工(多数の針のついた機械で生地を圧縮してフェルト状に加工する方法 )を施します。この加工により重なり合ったウールの毛糸が絡み合いながら圧縮されることで、それぞれの布地は一体となり一枚のラグになります。仮留めの作業風景。生地を丸める際や、輸送時や生地の位置がずれる恐れもある為、綿密なデザインが崩れることのないように、配置された布地は仮留めを全て行ってから加工の依頼を行なっています。ニードルパンチ加工後の一枚の布となったRUGは、最後にデザインを見ながらカットすることで、一点一点、個性のあるRUGが完成します。

展開サイズは、玄関マット(75×50cm)キッチンマット(150×50cm)、 Kチェアやソファの前におけるRUGの小サイズ(150×100cm)リビングやダイニング用のRUGの大サイズ(200×150cm)の4サイズ。
またRUG以外にも生地の厚みを変えて製作しているPCスリーブも11インチ、12インチ、13インチの3種類展開しています。玄関サイズキッチンサイズRUG小サイズRUG大サイズ

つづく産業
使用するのは海外の有名な生地産地とも比べるほどの上質なウールを作る、愛知県から岐阜県をまたぐ生地産地の「尾州産地」の生地です。
尾州産地は国内最大の毛織物の産地。尾州ウールは全国シェアの70%以上を占めています。
生地の製造は本来さまざまな場所で分業で作られていますが、尾州産地は糸から布にするまでの工程を産地内で一貫して行なっています。
糸を編むところから仕上げ加工まで一貫して行うことができるということは、多種多様なものづくりの技を持っている尾州産地だからこそ。そんな尾州産地に保管されていた、傷があり商品にならなかった反物をはじめ、生地サンプルの束など、尾州産地ならではの個性さまざまな生地が使われています。

ニードルパンチの加工は「d design travel GUNMA」の取材で出会った「Tex.Box」さんにお願いしています。群馬県の桐生産地も、日本の機どころと言われる国内の有数の織物産地です。織物産地として有名な桐生に魅せられ、Tex.Boxの澤利一さんは山梨県から移住し、ニードルパンチの加工業を営んでいます。

d design travel GUNMAの記事Tex.Boxの澤さん(写真左)

奥に見えるのがニードルパンチの機械。手前の生地が奥に流れていき、真ん中で剣山状の無数の針山が上下に高速に動くことで繊維を絡ませていきます。

 

日々のお手入れ
日頃のお手入れは、掃除機をかけるとだんだん綿埃をおさえられます。
汚れが気になったら、ドライクリーニングか、ご自宅で洗う場合は、ぬるま湯に液体中性洗剤を入れ、ラグを押し洗いします。 よくすすぎ、洗濯機の脱水機能を使って脱水し、てのひらでたたくなどして形を整え、平らにして、風通しの良いところで陰干ししてください。

お気に入りのポイント
伝統的な絨毯のテキスタイルパターンや毛足のあるフワフワしたラグとはまた違った、ありそうでないフラットな仕様とグラフィカルなデザインが気に入っています。フェルト状でシンプルな質感の為、素材はウールですが通年で置いていても気にならないので、キッチンで一年通して使用しています。どれもデザインが違うので、ラグのデザインに合わせて部屋のコーディネートを考えるのも面白いので、玄関やリビングなど、部屋の様々な場所に合わせて買い足していきたいシリーズです。(商品部 小澤)

RUG FROM LIFESTOCKの商品ページ
日本の織物と生地産地の個性を伝えるFROM LIFESTOCK