「やちむん」とは沖縄の言葉で「焼き物」のこと。
d47 design travel storeでは年に2,3回、担当のスタッフがやちむんの買い付けに「ふくら舎 東京分室」へ伺っています。今回私は初めての買い付けだったので、d design travel編集長の神藤と共に行ってきました。みなさんはどんな器が好きかな…と想像しながら選んできたものたちを紹介していきます。気になる器があればお問い合わせください。(問い合わせ方法は、ページ最下部にございます。)
初めにやちむんについて少しお話します。
鮮やかな絵付けが施された皿以外にも、「マカイ」と呼ばれる碗や、「カラカラ」という沖縄の酒・泡盛を入れる酒器など、沖縄の食文化と結びついた器が多くあり、地元ではごく日常的に使われてきたそう。読谷村(よみたんそん)にある「やちむんの里」には現在19の工房があります。複数の工房で大窯を共有する「共同窯」により、個人の小窯では不可能な、ゆったりと動く大きな炎を十分に使えます。また、一度に多数を焼成できるので価格を安くできるという利点も。やちむんは美しい見た目と実用性、良心的な価格を兼ね備えた日常使いもしやすい器です。今回は尺~5寸のサイズの皿や湯のみ、ビアカップなど様々な種類を買い付けてきました。前編では皿を、後編ではそれ以外の商品をご紹介していきます!
まずはこちらから。
「尺皿」¥29,700(税込)
「横田窯」の尺皿です。太く鮮やかな呉須の絵付けが波のように描かれていて、食卓を彩ってくれます。来客時に、田舎から届いた美味しいスイカを切って出したら素敵だな…なんて考えたりもしました。
「皿8寸 葉」¥6,424(税込)
「菊花皿8寸」¥12,474(税込)
上の2枚は「陶藝玉城」の8寸皿です。素早いタッチで描かれた1枚目のお皿は、風に揺れ音を立てる草を連想させます。2枚目の「菊花皿」は縁の部分が立っているので、煮物を入れるのにも最適です。
「皿7寸 コバルト菊唐草」¥5,346(税込)
「陶器工房 風香原」のお皿。描かれているのは温暖な気候で育つ生き生きとした植物を描いた定番柄です。単色で描かれたものを「唐草」、飴が入ったものを「菊唐草」と言います。
「7寸皿 白イッチン」¥3,564(税込)
「常秀工房」のお皿。スポイトのような道具で釉薬を絞り出して描く「白イッチン」。ぽってりとした見た目ですが、すごく軽くて使いやすいので「重たい器が苦手…。」「色鮮やかなやちむんはすでに持っている。」という方に是非おすすめしたいです。
「ふち平皿7寸 ふちコバルト」¥4,994(税込)
尺皿と同じ「横田窯」。今回の買い付けで唯一のリム皿です。夏野菜カレーもいいけれど、私はじゃがいものポタージュなんかを入れたいです。縁のコバルトブルーが綺麗に映えるだろうなと思います。
お次は「陶藝玉城」から2枚。
「皿6寸 飴菊唐草」¥3,212(税込)
「皿5寸 コバルト菊唐草」¥1,782(税込)
「皿5寸 線彫呉須」¥4,125(税込)
色鮮やかな器が多い中で特に私の目を引いたのは「西持田窯」津田堅司さんのお皿です。津田さんは、読谷村焼「北窯」の1人である「松田米司工房」で10年修行をした後、現在は島根県松江で地元の土を使って作陶しています。「やちむんではないけれど、沖縄で培った精神や技術をそれぞれの土地で受け継ぐ人も応援していきたい。」という思いで「ふくら舎」で取り扱いをしているそう。そんなところにも、沖縄のおおらかな心が映し出されているように感じました。沖縄の血が通った器が、別の場所でどんな化学反応を起こしていくのか。ふくら舎を通してその新たな器を見るのが今後も楽しみになりました。
【やちむん 皿編】はいかがでしたか。自宅で過ごす時間が多い今だからこそ、お気に入りの器を使って料理を楽しみたいですね。
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d47 design travel store 澤浦千秋