大豆、米、麦、それから塩。同じ原料でも、麹の種類や熟成期間など掛け合わせ方は様々で、地域ならではの特色がある「味噌」。合わせる食材や使い方が違えば、家庭での楽しみ方も変わるもの。同じ四国でも、京都の影響を受けた香川には白味噌文化が、九州に近い愛媛には麦味噌文化が根付いているなど、味噌は、土地の風土や食文化を知るうえで、おもしろい鍵になりそうです。日本各地の家庭で味噌をどのように味わってきたのか、研究していきます。
おひるごはんには、47都道府県で出会った「味噌」にまつわる郷土料理をご用意しています。メニューは日々変動しますが、羽釜で炊いたごはん、日替わりの味噌汁とともに、お楽しみください。
▽「味噌」郷土料理
「鶏ちゃん(けいちゃん)/岐阜」
卵を産まなくなったニワトリを貴重なタンパク源として調理して食べたのが始まりで、味噌、醤油、にんにく、しょうがで作ったタレに漬け込み、キャベツや玉ねぎなど、季節の野菜と炒めて食べる里山ならではの料理。甘辛い味付けはごはんが進みます。
「味噌カツ/愛知」
とんかつに八丁味噌ベースのタレをかけた愛知のソウルフード。
「季節野菜の味噌漬け/新潟」
米どころ新潟はやはり米味噌。雪深い新潟では冬場に流通が途絶えても大丈夫なよう、古くから保存方法のひとつとして味噌漬けがある。
「よごし/富山」
細かく刻み、味噌で炒りつけたもの。季節や地域によって使う野菜も様々で、砂糖やゴマを入れたり、ごま油や唐辛子を入れるなど、家庭ごとの味がある。富山県の米味噌を使用。
「みがらし味噌こんにゃく/愛媛」
愛媛に伝わる甘辛い調味料。麹歩合の高い麦味噌に辛子と酢を掛け合わせてつくる。愛媛定食取材中、地元のひとからフカ(=サメ)に付けてたべることを教わりました。
「辛子酢味噌のおでん/香川」
いりこ出汁のおでんを甘めの辛子酢味噌でたべるのが定番。京都から島流しにあった崇徳天皇が白味噌を持ち込んだため、香川は白味噌文化になったという逸話がある。
「神楽南蛮味噌/新潟」
米どころ新潟のおかず味噌。“神楽南蛮”というピリリと来る唐辛子を細かく刻み、味噌で炒めている。ほかにも、“ふな味噌”や“味噌豆”など、各地に伝わるおかず味噌を提供予定です。
「おなめポテトサラダ/埼玉」
おなめは秩父を中心に伝わるなめ味噌。麦で作られるのは、古くから小麦の有力産地である埼玉ならでは。
ほかにも「ぬたいも」「鶏肉の金山寺味噌和え」「麦味噌からあげ」などを提供予定です。メニューは日々変動しますので、楽しみにいらしてください。
▽今月のおすすめ「味噌ケーキ 白あんクリーム添え」
日本各地にある“しょっぱいおやつ”をイメージしてつくった、乳製品不使用のケーキ。はじめはそのまま、あとは白あんクリームをつけて、お楽しみください。
使っている味噌は、“やまごみそ”で知られる山梨県の五味醤油さんをお迎えしてd47食堂で開催した「こども d SCHOOL ほんとうにおいしい味噌」で、子供たちが造ったもの。
小さな手では潰しきれなかった大豆の粒々が、いい味を出してくれています。
【 店舗情報 】
営業時間 11:30~19:00
定休日 水曜日
電話 03-5752-0120
アクセス 東京都世田谷区奥沢8-3-2 D&DEPARTMENT内 1階
〈ランチ〉11:30~15:00
おひるごはん 1,700円
*コロナウイルス対策としてビュッフェを自粛し、定食形式にて提供しています。
〈カフェ〉15:00~19:00(L.O.フード 18:00/ドリンク 18:30)
d&オムライス 1,200円
d&ドライカレー 1,100円
デザート 360円~
コーヒー/季節のドリンク 560円~