書籍『つづくをつくる ロングライフデザインの秘密』の刊行を記念し、養命酒製造マーケティング部の鳥山敦志さんをお招きし著者ナガオカケンメイとともに「養命酒のもののまわり」についてトークイベントを開催しました。平日にも関わらずご来場いただいたお客様、お忙しい中ありがとうございました!
養命酒のロングセラーの秘密、新しいdの販売スタイル「もののまわり」をテーマに、鳥山さんから楽しく、そして詳しく話を伺う貴重な機会となりました!
まずはもののまわりの『産業』の話について、養命酒が置かれている状況をお話しから伺いました。
鳥山さん:「養命酒はいわゆる薬酒になります。なかなか他に直接的なライバルがおらず薬酒の業界では約9割を養命酒が占めています。」
ライバルではないが、サプリメント商品やジムに行く人、そういった直接的ではないがそういう業界の動きというのも気にかけているそう。また、ウェブサイト、ウェブコミュニケーションの取り組みが面白い。定期的にキャンペーンを行なっており、養命酒の座椅子や養命酒キャンディ、養命酒腹巻きなどなど、その時の時代に合わせて、また若い年代の人にも養命酒を手にとってもらいやすいように、養命酒のプロモーションを行なっています。真面目で堅実なイメージの養命酒。「まじめな学級員がときどきふざけたことを言うような、そこのコントラストを大事にしている」と鳥山さんのことばが印象的でした。
こういったオリジナル商品の企画は鳥山さん率いるマーケティング部がおこなっているそうで、鳥山さん曰く、ゴルゴ13とコラボした養命酒アタッシュケースは、役員会議の際にざわついたらしいです。(笑)
また2017年4月からパッケージがリニューアルされていることはご存知でしょうか?なんと、このリニューアルのデザインはナガオカ率いるdデザインチームが担当しているのです。
「なるべくパッケージデザインを変えない、約30年はずっと続いていけるデザインにしてほしい」と言うご要望から、パッケージの色やフォント、商標になっている飛龍のデザインなど、若い人にも手にとってもらえるよう、なるべく変えないように変えているそうです。ボトルは朱色のキャップから黒、ラベルの色、現代の明るくなった住居環境に合わせて変更が採用されました。
もののまわりの『季節・手入れ』に関しては、養命酒の『手入れ』はないので、健康に変えてお話をしていただきました。
養命酒の誕生はなんと400年以上も前にさかのぼります。創始者の塩澤宗閑が雪の中で倒れている老いた旅人を助けると、そのお礼に「霊酒の秘製法」を伝授され、宗閑は「人々の健康に尽くしたい」と、その思いから秘製法に従い、養命酒が誕生しました。
養命酒は14種類の生薬が溶け込んだ薬酒です。1日3回、朝昼晩の食前にもしくは就寝前の4回から選んで用法用量を守って飲みます。
直接的にその症状を直すのではなく、疲労回復や胃の調子を整える、冷え性などの効能があります。季節も特に問わず、夏の美味しいビールで身体が冷えたり、室内のエアコンで身体が冷えてしまった時に飲むのも是非使って欲しいとのことでした。
参加いただいたお客様の中には、4年ほど飲まれているご愛飲者も。実際に2日に1回の自分のペースで飲まれていると、トークの際に壇上にてお話しくださいました。用法用量を守って飲むのが理想だけど、この方のように、自分の生活リズム、その時々のタイミングに合わせて飲んでいく、自分の中の基本のペースで続いているのは、ある意味健康的で良いなと、印象に残るお話しでした。
最後は、もののまわり『旅・仲間』について。
養命酒の製造工場は長野県の駒ヶ根、中央アルプスに位置する山々に囲まれた美しい場所にあります。自然散策ができるほどの大きい敷地の中には記念館やカフェ、ショップが併設されていて、工場ツアーや生薬を使ったハーブティーを作るワークショップなど定期的なイベントも開催しています。
また、養命酒の原料である天然水は空木岳(うつぎだけ)山麓の地下150メートルの水脈から組み上げらたものだそうです。
「養命水」こと養命酒を仕込む時に使う天然水
ただものを売るだけではなく、「もののまわり」を知ること、体験することでよりそのものに対して愛情が湧いてきます。売り手、作り手、使い手が養命酒を通して、「もののまわり」にふれて盛り上げていくことで、これからも「つづくをつくる」が続いていくと、このイベントを通して感じました。「養命酒のもののまわりトークイベント」の締めくくりはみんなで記念撮影!
次回は、「養命酒の生まれ故郷をたずねる」ツアーを開催!ナガオカケンメイと一緒に養命酒製造・駒ヶ根工場を見学します。なんと、今回はマーケティング部の鳥山さんにもご同行いただきます。お集まりいただいたお客様、またご関心のあるお客様、是非この特別な機会に皆様のご応募をお待ちしております!
養命酒の生まれ故郷を訪ねる
もののまわりTOUR
2019年8月19日(月)開催<先着25名限定>
【参加受付中】
ナガオカケンメイとともに、養命酒の生まれ故郷、長野県を訪ねます。d design travel 編集部が感じた長野の魅力を巡りながら、その土地の風土や人々との交流を楽しみます。
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d design travel 長野号 ※現在、品切れしております。
養命酒製造株式会社
14種類の自然の生薬から造られる「薬用養命酒」は、人間が本来持っている力を高め、体の内側から健康な状態へ導く滋養強壮の薬酒として400年以上に渡り受け継がれてきました。現代は「生活者の信頼に応え、豊かな健康生活に貢献する」という理念のもと、「温補(おんぽ) 」の考え方を広める活動や、ユニークなキャンペーンを展開し、薬用養命酒の魅力を伝えています。
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養命酒製造株式会社
書籍『つづくをつくる ロングライフデザインの秘密』
ロングセラー商品のほとんどには、
長くつづくための工夫が必ずあります。
──ナガオカケンメイ長くつづいているものには、「表面的なデザイン以外の創意工夫があるはず」という視点で、著者ナガオカケンメイが、ロングセラー23商品と企業を取材。「つくる/売る/流行/つづく」という4つのポイントから分析することで見えてきた、「未来のものづくり」の大切なヒントがつまった一冊です。>>
『つづくをつくる ロングライフデザインの秘密』 |2,700円(税込)
ナガオカケンメイ 著/西山薫・日経デザイン 編/日経BP 刊つづくをつくる対談|SPECIAL TALK を掲載!
皆川明(ミナ ペルホネン)
水戸岡鋭治(ドーンデザイン研究所)
横川正紀(DEAN & DELUCA)
山田節子(トゥイン・山田節子企画室)