鈴木醤油店のもののまわり

福島県天栄村で明治初期から受け継いできた蔵で、130年にわたって醤油をつくり続けてきた鈴木醤油店。福島県中央部にあたる「中通り」にあります。きれいな田園風景が広がる天栄村は、冬は雪が積もる寒い地域。1~3月はその寒さを利用して、仕込みが行われています。その後も、発酵・熟成のため、大きな木桶の中の諸味(もろみ)をかき混ぜ、仕込みに2~4年と長い時間をかけてつくられます。

鈴木醤油店での醤油づくりには機械がほとんど使われていません。醤油は、大豆、小麦、塩でつくられており、穀物が2種類も入っているため発酵・熟成に時間がかかる上に、鈴木醤油店では昔ながらの製法でつくっているため、より時間を要します。原材料の準備から瓶詰めまで6つの工程を経て、出来上がるまで一貫してご家族で製造しています。ずっと昔から受け継がれてきた製法でも、手でつくられてきたからこそわかる感覚的な部分と、しっかりと理に適った科学的な部分と両方をあわせもち、また、新たに鈴木良浩さん、鈴木洋子さんが実験的にチャレンジした製法も試されています。それは小さな醤蔵で手づくりだからこそできることでもあり、毎年全くの同じ醤油の味ではなく、その年その年で仕上がるおいしさを追求し続けています。

今回の企画展では、鈴木醤油店で実際に使用している道具などを展示し、伝統的な醤油づくりやおいしい醤油づくりへの想いも感じていただきたいと思います。店頭では、定番商品に加え、甘口の醤油やうす口醤油、味噌やもろみ塩やしょうゆ飴も販売いたします。ぜひこの機会に、鈴木醤油店ならではのおいしさに触れ、さまざまなお料理に気軽に試して、日々の食生活をより楽しんでいただければと思います。

鈴木醤油店のもののまわり

日程
2025/1/2(木)~3/31(月)
時間
11:00~19:00
場所
D&DEPARTMENT FUKUSHIMA Map こおりやま観光案内所

鈴木醤油店のもののまわり

鈴木醤油店

福島県岩瀬郡天栄村で、明治初期から変わらない製法で醤油と味噌をつくり続けている。麹蓋による麹づくりや木桶による仕込みなど、伝統的な醤油づくりをおこないながらも小さな醤蔵だからこそできる革新的なチャレンジもおこない、その年々に合わせた「今の美味しさ」を追い求める。