NIPPONの47 2025 CRAFT TALK 2|つくり手の「つづく」を考える、後継者育成の仕組みのデザイン

日本各地のものづくりの現場では「後継者不足」から、技術の継承が途絶えてしまう危機感が長年続いています。職人の高齢化から弟子を取れない現状や、技術習得までの長い年月をどのような環境で過ごすのかなど、様々な課題を仕組みで解決する必要があります。そんな中、これまでの固定概念にとらわれず、後継者育成の「しくみ」をデザインする活動が生まれています。

岩手県の鉄瓶のメーカー「タヤマスタジオ」が手がける鉄瓶ブランド「kanakeno」は、独り立ちするのに10年、自身の名前を作品につけるのに40年と言われる鉄瓶づくりにおいて、あえて工程を簡略化することで、若手職人のみで制作を完結するプロダクト「あかいりんご」を手がけています。

静岡県の「お茶染めWashizu.」は、地元名産の茶葉に注目し、独自の「お茶染め」を開発。新たな地域のものづくりとしての発信のみならず、染色方法のオープンソース化や、その体験ができる場づくりにも取り組んでいます。

このトークでは「タヤマスタジオ」代表・田山貴紘さん、「お茶染めWashizu.」代表・鷲巣恭一郎さんをゲストにお迎えし、「NIPPONの47 2025 CRAFT」展キュレーターの黒江美穂が聞き手となり、お二人それぞれの取り組みについてのお話を伺います。また、その中でどのように技術習得と商品のクオリティのバランスをとっているのか、これからの職業としての「つくり手」の選択肢をどうつくっていくのか、つくり手の「つづく」について学びます。

NIPPONの47 2025 CRAFT TALK 2|つくり手の「つづく」を考える、後継者育成の仕組みのデザイン

日程
2025/1/19(日)
時間
13:15~14:45(13:10開場)
場所
8/COURT(渋谷ヒカリエ8F) Map 渋谷ヒカリエ
参加費
¥2,200(税込)
定員
50名

●お申込み方法:Web/店頭
●お問い合わせ:03-6427-2301(d47)

田山貴紘|タヤマスタジオ

1983年生まれ、岩手県盛岡市出身。東日本大震災を機に東京からUターン。2013年南部鉄器職人として田山和康に師事、同年タヤマスタジオ株式会社を設立。2017年、丁寧を育む鉄瓶ブランド「kanakeno」をリリースし、国内外への南部鉄瓶の販売、南部鉄瓶のアップデートに取り組む。同ブランドでは市民と学ぶ講座「てつびんの学校」、新しい鉄瓶ショールーム「engawa」、持続可能な若手職人育成の仕組み「あかいりんごプロジェクト」などを実施。


kanakeno
鷲巣恭一郎|お茶染めWashizu.

1979年静岡市生まれ。静岡の基幹産業である「お茶」の製造工程で廃棄される部分を使った「お茶染め」の研究を始め、お茶染め文化創出のために活動中。伝統工芸体験施設 駿府の工房 匠宿、静岡市、お茶染めWashizu.の三社で連携を取りながらお互いの強みを活かした後継者育成事業を進めている。
・鷲巣染物店 5代目
・静岡市染色組合「駿河和染」 理事
・静岡デザイン専門学校 非常勤講師
・静岡県工芸家協会 会員
・駿府の工房 匠宿 染工房 工房長


お茶染めWashizu.

NIPPONの47 2025 CRAFT
47の意志にみるこれからのクラフト
会期 2024年11月29日(金)~2025年3月16日(日)
   ※1月1日(水)、2日(木)は休館
時間 12:00~20:00 / 最終入館 19:30
場所 d47 MUSEUM(渋谷ヒカリエ8F)

展覧会の詳細をみる