地酒のまえつる・2代目の前鶴健蔵さんに監修をお願いした「山口らしい地酒」。前鶴さんと絵梨さんからご提案いただいたのが「雁木(がんぎ)」をつくる八百新酒造さんでした。
八百新酒造は明治10年(1877年)創業。山口県岩国市にて140年以上の歴史を持つ酒蔵で、雁木ブランドを立ち上げた2000年からは純米酒のみを造り続けています。米という素材そのものの可能性をそのまま引き出すことに打ち込み、余計なものを足したり引いたりせずシンプルに真正面から酒造りに向き合っています。
そして、今回の特別酒をオーダーするにあたり、まえつるのおふたりがD&DEPARTMENTの考え方や活動、そしてd47食堂や各店舗にいらっしゃるお客様をイメージして、味の方向性を考えてくださいました。八百新酒造さんと共有したのは、「上品で優しいお出汁に合わせて楽しめる酒」「雁木らしい味わいと気持ち強めのキレ感」「山口県らしさ」をイメージとして伝え、それらを実際のスペックに落とし込み「西都の雫(山口県オリジナル酒米)に協会9号酵母の純米酒」に行き着きました。いよいよ出来上がったお酒は、口当たりは柔らかく、ほのかな旨みを感じながらスルスルと呑めてしまう辛口の純米酒。食事にも合わせやすく仕上げていただきました。
山口の米と水と人がつくった今回のオリジナル日本酒。嗜好品であるからこそ、その土地らしさを大切にした酒をこれからも選び続けていくきっかけとなり、健やかに続く「食のロングライフ」に繋がればと願っています。