鹿児島の竹細工

竹林面積日本一の鹿児島県は約80種の竹が生育し、昔から農具や生活に必要な道具を、竹を使って各家庭で作る習慣があり、さまざまな暮らしを支えてきました。竹を用いた道具の用途や形などから、鹿児島の文化との深い関連性を知ることができます。
今回は、薩摩川内市入来町にて親子三代に渡って竹細工に携わり、新しい世代に親しまれる製品の開発と伝統工芸品としての竹細工の普及に力を注ぐ「八木竹工業」、姶良市に工房を構え、竹細工をはじめ工芸品の制作や指導を行っている「柚木竹細工工房」、伝統工芸の継承・普及に取り組む「鹿児島市竹工芸振興組合」の、籠やざる、収納、キッチンツールなど、暮らしの道具としての竹細工を中心にご紹介。長年、鹿児島の土地の暮らしに根付いてきた竹細工の魅力を改めて感じ、生活に取り入れるきっかけになれば幸いです。また、この機会に道具を“長く使い続けることの魅力”に一緒に目を向けてみませんか。

鹿児島の竹細工

日程
2022/9/1(木)~9/27(火)
時間
D&DEPARTMENT KAGOSHIMA by MARUYA
場所
鹿児島県鹿児島市呉服町6-5 マルヤガーデンズ4F

●お問い合わせ:099-248-7804(鹿児島店)

修理して、長く使う。
丈夫な竹籠でも大きな衝撃が加わったりすると壊れてしまう場合があります。そのようなときも修理することができるのも竹細工のメリットのひとつ。長く使うことで見える、風合いの変化もお楽しみください。会期中、修理のお見積り・ご相談承ります。スタッフまでお声かけください。
※修理参考金額:買物篭底部分 力竹(ばってんに組まれた支えになる竹)取替えと、持ち手部分の取替え ¥3,500(税込)ほど
鹿児島の竹細工

鹿児島市竹工芸振興組合

戦後の産業復興の一環として、農閑期の副業であった竹工芸に取り組んだのが始まり。鹿児島市が毎年開催する"竹工芸技能者育成講座"を受講し、技術を習得した者だけが組合員として活動できる狭き門である。現在の組合員は120名程。伝統的工芸技術の練磨、継承・普及に取り組む。

鹿児島の竹細工

八木竹工業

薩摩郡入来町に工房を構え、大正14年の創業から親子三代に渡り竹細工に携わる。竹のある暮らしを提唱し、生活に取り入れ易い新しい竹製品の開発にも力を注いでいる。三代目の八木秀作さんは、全国の伝統工芸士有志と共に東京台東区の「2k540 AKI-OKA ARTISAN」内のショップ立上げにも携わる。

鹿児島の竹細工

柚木竹細工工房

姶良市に工房を構え、竹細工をはじめ工芸品の制作や指導を行っている。山から竹を切り出し、高温での油抜き、竹割り、竹ひごに整えて編組するまで、と青竹から製品になるまで全ての工程を行っている。竹ひごの処理の丁寧さ、編みの美しさは、柚木さんならでは。