大阪 にじゆらの手ぬぐい

株式会社 ナカニは、昭和41年創業。大阪府堺市にある小さな町工場で、伝統的な染色“注染という方法で手ぬぐいを作り続けてきました。

2008年に注染手ぬぐい専門のブランド「にじゆら」を立ち上げ、注染手ぬぐいの良さを伝え続けています。

 

手ぬぐいは、その丈夫さや速乾性の高さから、高温多湿の日本においてタオルやハンカチのように人々の暮らしに根付いてきました。現在では、デザインの豊富さや、汎用性の高さから、手提げやブックカバー、壁に飾るタペストリー、ファッション一部として取り入れるなど、私たちの生活の中において様々な用途で活躍し、幅広い年代の方に親しまれています。

 

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注染で染めた手ぬぐいは色鮮やかで、特徴でもある「にじみ」や「ゆらぎ」が美しく、使えば使うほど柔らかくなり風合いを楽しめます。

今回は数多くの手ぬぐいとともに、注染の仕組みや手ぬぐいの製作工程、暮らしへの取り入れ方と鹿児島でつづく染色の歴史もご紹介いたします。

大阪 にじゆらの手ぬぐい

日程
2022/7/28(木)~8/30(火)
時間
10:00~20:00
場所
D&DEPARTMENT KAGOSHIMA by MARUYA Map 鹿児島県鹿児島市呉服町6-5 マルヤガーデンズ4F

●お問い合わせ:099-248-7804(鹿児島店)

注染とは
注染とは、その名の通り染料を注ぎ、染める技法のことです。
明治時代に大阪で生まれたこの技法は、20数メートルある一枚の布をジャバラ状に重ね合わせることで、一度に25枚の手ぬぐいを染めることができます。本来、糸染めは1枚ずつしか染めることができませんが、注染は糸染め法としては効率的に染めることができる画期的な技術です。
また、注染には多くの工程があり一つ一つの作業を職人が手作業で行うので、一つとして同じものは存在しません。そこから生まれる繊細なぼかしや、にじみの風合いが注染の一番の魅力といえます。

注染の主な作業工程を4つに分けてご紹介します。
工程〈1〉糊置き(板場)
生地の上に型紙を固定し、その上から防染糊を木ヘラでムラのないように伸ばしてこすりつけます。糊が付けられた部分には、染料が染み込んでいきません。1枚が終わると、型を上げ、残りの生地を折り返し、同じ作業を繰り返します。これを手ぬぐい約25枚分繰り返します。
「糊置き」がうまくいかないと次の「注染」にも影響が出ますので、とても重要な工程です。
工程〈2〉注染(壷人)
「糊置き」で折り重なった生地に、必要のない部分に染料が流れ出さないよう糊で土手を作ります。「ドヒン」と呼ばれるジョウロを使い、均等に、効率よく染料を浸透させるため、下からポンプで吸引しながら染料を注ぎます。生地の目(すき間)をつぶすことなく染め上げることができ、生地の柔らかな肌触りを保つことができます。反対側からも同じ作業を繰り返し、裏表なく、きれいに染められます。
工程〈3〉水洗い(川)
染めが一通り終わると「川」と呼ばれる洗い場へ向かいます。先の工程で、重なり、ひっついている状態の防染糊と余分な染料とを洗い流します。移染しないように素早く洗い流すのがコツです。
工程〈4〉乾燥(伊達)
生地を十分水洗いした後、脱水をかけ、色が変色しないようにすぐ乾燥させます。かつては天日干しをしていましたが、現在は天日状態を作った乾燥室で行います。十分に乾燥させたのち、手ぬぐいの長さに切り分けます。
d SCHOOL「わかりやすい注染」
今回の企画展に関連して、d SCHOOL「わかりやすい注染」を開催いたします。
伝統技法である注染とのりおきの体験を通して、注染について学び、職人の技術を体感することでものづくりの楽しさをお楽しみください。
今回のワークショップでは、約30×30のハンカチサイズににじゆらのオリジナルの柄を注染で染めるとともに、染めの前作業「のりおき」の工程も体験いただきます。
参加は事前予約制となります。詳しくは下記よりご覧ください。

d SCHOOL「わかりやすい注染」
大阪 にじゆらの手ぬぐい

株式会社ナカニ

1966年「中二染工場」として主に注染の手ぬぐい、浴衣の染色加工を創業者中尾幸雄が開始する
1989年 屋号を中二染工場から「 株式会社ナカニ」に変更
1993年 中尾雄二が代表取締役に就任
2008年 注染手ぬぐいブランド「にじゆら」を設立
2016年 創立50周年を迎える