島川あめ店 創業360周年記念企画展
Sweet Life

富山市内にある島川あめ店は、江戸初期(寛文 3 年・1663 年)の創業以来、ずっと水飴をつくり続けています。島川あめ店の水飴は、砂糖を使わず、でんぷん(甘藷)と?芽のみでつくられます。水と原料を混ぜて温めながら一晩寝かしたあと釜で炊き上げる、昔ながらの製法を今も受け継いでいます。

水飴は、かつて丸薬の繋ぎとして使われるだけでなく、滋養があり弱った体を元気にするとして飴そのものが重宝されてきました。富山における売薬・製薬の歴史とともに発展した水飴づくりは、最盛期には富山市内だけでも10軒以上の飴屋があったと言われています。

現在、砂糖や水飴の化学的な大量生産方法が普及し、市内に残る飴屋は島川あめ店だけになりました。手間をかけ、ゆっくりと自然のはたらきにゆだねる飴づくりは、食への関心が高まる現代において、改めてその価値が見直されています。

14代目の島川晋さんは、「飴づくりは、仕事というよりも、たのしみでもある」と言います。その言葉を表すように、島川あめ店の仕事場は、いつも笑顔で溢れています。目の前の仕事に、その日の暮らしに、たのしみを見出だすことができる。創業360年という途方もない年月も、このふつうで大切な一日一日の積み重ねです。本展覧会では、水飴そのものの魅力に加えて、そんな島川のあめが持つ、人びとを笑顔にする不思議な魅力に迫ります。

＼会期中には、さまざまなイベントを開催予定！／

島川あめ店の工場見学（7/10)や、飴の量り売りマーケット(7/30・31）など、楽しい企画を開催予定です。決まり次第、webページ、SNS等でお知らせします。