屋号のとおり、お二人が大事にしているのは、土や種のことから考えて育てた野菜を届けたいという、農家さんの想いです。
(「タネカラ」では字数が悪いと、農家さんのアドバイスで「タネカら」と名付けたそうです。)
種は、買おうと思えば、たくさんの品種が揃っています。販売されている種の多くは、生育が早く、形も揃いやすい。病害や気候の影響に耐性があり、形も揃いやすいため、収量が多く見込めます。
一方で「自家採種」といって、自分で育てた野菜から採った種を蒔き、立派な作物を育てるのは、容易いことではありません。それでも、自分が生み落とされた場所で生き抜き、次世代へと繋がれた作物は、その土地でしか生まれない味わいを持ちます。
タネカら商店では、そうした、ある種の“挑戦”をする農家さんを応援しています。
十河知子さんが描く旬の野菜や果物のイラスト。数十枚にもなるコレクションは、d47食堂とdたべる研究所の家宝として保管している。毎回入れてくれるお手紙。栽培方法だけでなく、農家さんがいかに作物と向き合ってきたのかという想いが添えられている。丁寧に綴られたひとつひとつのエピソードは、野菜を一層味わい深くしてくれる。