棚田のお米のまわり展

d7まつだい棚田バンクミュージアム、
越後妻有に期間限定で開館。


【 ごあいさつ 】
2012年、渋谷ヒカリエ8階に、47都道府県を、47の展示台で、「旅」「クラフト作家」「修理や手入れ」など、1つのテーマで47都道府県それぞれの個性を紹介し、一望して見ることができる美術館「d47museum」をつくりました。本展では「d7まつだい棚田バンクミュージアム」として、「まつだい棚田バンク」の活動にゆかりのある7つの集落を7つの展示台で紹介しようと思います。

 

木和田原、清水、滝沢、峠、奈良立、松代、室野の7集落は、まつだい棚田バンクの活動初期から師匠や師父として関わりを持ってくれた方々がいる集落です。7つの集落それぞれの個性を見つけていく過程で、そこに実際に暮らしている人たちが、棚田でお米をつくりながら暮らす文化そのものに魅力を感じ、「棚田のお米のまわり」として、取材・展示を行うことにしました。棚田のお米づくりは、景観はもちろん、山と川と自然環境全体が繋がり、多様な生物の循環を守ることにも大きな価値があります。この地で暮らす人たちの生活文化や暮らしも含めると、棚田は越後妻有の生態系として、本当に欠かすことのできない存在なのです。この展示を通して、棚田を介しながら自然と人間が共生している豊かさや、四季を楽しみ暮らす創意工夫の魅力を少しでも伝えられたらと思います。

 

d7まつだい棚田バンクミュージアム
キュレーター 相馬夕輝(D&DEPARTMENT)

 

【 まつだい「農舞台」では 】

7つの集落を紹介する展示のほか、それぞれの集落で収穫された米をその場で精米して購入できる量り売りコーナーや、まつだい棚田バンクの活動や里親制度も体感するスペースも。隣接する越後まつだい里山食堂では、9月に収穫したばかりの新米を味わえるランチをお楽しみいただけます。

 

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(写真:Osamu Nakamura)

棚田のお米のまわり展

日程
2019/10/12(土)~12/22(日)水曜休
時間
10:00~17:00
場所
d7まつだい棚田バンクミュージアム Map http://www.echigo-tsumari.jp/facility/base/nohbutai

入場料:一般500円、こども300円(初回入館時に福引き開催、会期中何度でも入館可)

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住所:新潟県十日町市松代3743-1 まつだい雪国農耕文化村センター「農舞台」
アクセス:ほくほく線「まつだい」駅南口直結
電話:025-595-6180

主催:NPO法人越後妻有里山協働機構
監修:D&DEPARTMENT PROJECT


 
そもそも「棚田」とは
階段状になった田んぼのことです。山麓を切り拓いて作られたため、急斜面にあり、あまり広くないことがほとんどです。農機が入れず人の手間がかかるため「きついところ」から順に担い手がいなくなっています。お米を育てる土地としてだけでなく、山を支え、川を守り、空気を綺麗にし、多くの生きものに住みかを提供してきました。いざという時は地下水を貯めておくプールになり、地滑りなどの災害防止にも役立つ存在です。
まつだい棚田バンクとは
日本有数の棚田が広がる新潟県十日町市松代で、2003年から「大地の芸術祭」が取り組むプロジェクトのひとつです。地域の担い手のいなくなった田んぼをできる限り引き受け耕作しながら、「大地の芸術祭」が培ったネットワークを活かして、里親(棚田バンクオーナー)や地元住民、アーティスト、企業や学生など、多種多様な人々とともに、都市と地域の交流を広げる活動を行なっています。

>> まつだい棚田バンクとは
まつだい棚田バンクの仕組み
棚田の日常の管理は地元の農家と事務局が行います。運営賃金や農繁期の農作業を里親がサポートし、耕作することで棚田を保全します。収穫したお米は、全体の収量とそれぞれの里親が保有している面積応じて配当されます。
大地の芸術祭の里を巡る
「棚田のお米のまわり展」のほかにも、各集落で穫れたお米をその場で精米してご購入いただけます。併設する「越後まつだい里山食堂」では、棚田で穫れた新米を各集落で食べられているごはんのお友と一緒に召し上がっていただけます。まつだい「農舞台」の外にも、越後妻有には多くの作品が展示され、宿泊施設や温泉もあるので、それぞれの楽しみ方ができます。詳細は、以下リンクをご確認ください。

>>大地の芸術祭 公式HP
d7まつだい棚田バンクミュージアム
渋谷ヒカリエに、47都道府県を47台の展示台で見せることで今の時代を実体感できる、日本初のデザイン物産館「d47 museum」をつくりました。その手法を使って「まつだい棚田バンク」にゆかりのある7つの集落を7つの展示台で、それぞれの集落の風土や歴史、暮らす人の営みを通じて、それぞれの「らしさ」を感じる期間限定の美術館となります。