田中帽子店
明治13年創業。今もなお、昔と変わらぬ製法で、伝統的な麦わら帽子を作り続けている帽子工場。古くから麦の生産地として栄えてきた埼玉県春日部市では、麦わらを平たくつぶして編み上げた「麦わら真田」づくりが農家の副業でした。1900年頃からは「麦わら真田」だけでなく、現在のような麦わら帽子がつくられるようになり、後に春日部市の「伝統工芸品」に認められました。最盛期の1960年代には多くの家庭が麦わら製造に取り組んでいましたが、今では市内に数軒を残すのみとなっています。その中で「田中帽子店」は、春日部で帽子を量産する事ができる唯一の工場として、幼稚園児の通園帽子から有名帽子店のツバ広帽まで幅広く製作を行っています。