仏具で培ってきた技術を生かした生活道具ブランド「FUTAGAMI」と作った、オリジナルの真鍮ペーパーウェイトです。砂型から取り出したままの鋳物ならではの「鋳肌」を生かした、味わいのある仕上がりです。dの文字が垂直に立つようにデザインしました。
自然な形に込められたFUTAGAMIの技術と熱
富山店スタッフ 進藤
『ペーパーウェイトとして寝かせて置くだけでなく、垂直に立てて飾っても良いデザイン。正面はもちろん側面もFUTAGAMIならではの鋳肌仕上げになっており、どこから見ても美しい鋳肌が楽しめます。
こう書くと当たり前のような気がしますが、実は鋳物の製作工程を知ると、垂直に立てること・鋳肌を残すことはとても難しいのです。
そもそも鋳物は、鋳肌を研磨して仕上げることが前提なので、鋳肌を残すには砂型の成型、鋳込みの温度やスピードなど、各工程で細やかな技術が必要になります。形の面でも、側面に勾配をつけるか、側面の鋳肌は削った方が無理なく製造できますが、それを知っていながらも、垂直に飾れるようにしたいし、鋳肌の美しさも諦めたくない。何かできる方法はないか相談したところ「考えてみます」とご返答いただき、そして、まさにリクエスト通りに仕上げていただきました。
ものづくりの工程を知れば知るほど、頭の中でできそうだと考えることと、実際にやることの間には大きな壁があり、いろんな観点から考えて、安易に「できる」と言わないのもプロの力だと思いますが、二上社長は「やり方は色々あるのです」とさらっと言われ、そして実際に実現して見せてくれる。ものづくりは魔法のよう、と感じた瞬間でした。
完成した作品は、技術が主役でなく、あくまで美しさを支えるものとして形に溶け込んでいるような自然さで、それは、二上さんの人柄そのもののようにも感じます。そして、これを可能にするのは、「できない」から「できる」に踏み込む二上さんのものづくりへの情熱あってこそ。シンプルな形の中に秘められた確かな技と熱に痺れるアイテムです。』
