136:古書市参戦

沖縄で「深夜古書カフェ」をやりたいと色々模索していく中で、d沖縄店長が見つけてきた沖縄古書商組合の皆さんとのご縁。定期的に組合で行われている「セリ」に、ゲストとして参加させていただくこと数回。今回も特別に参加させていただきました。古書の沖縄の世界では古書組合の沖縄支部の集まりと、もっとそれを砕けた感じにした「書遊会」の2つがあり、どちらも参加しているのですが、いずれは「組合」に所属し、古書商として僕的には老後をそれで楽しみながらコーヒーなんかを出しながらできたらと思っているその準備段階なわけです。

今回は神戸や京都からもゲストが参加ということで、出品者も多く、いつもより活気に満ちた会で「今日は特別なので、冷房を使います!!」と、(笑) いつもは経費節約で汗をかきながらのセリも、涼しい中で行われました。

うまく、そして、端的に書けませんが、とにかく「セリ人」のようなセレをリードする役の人の面白さで、今回もとても楽しく、また、古書に愛を感じながらの会でした。

僕はこのセリ人(本当はちゃんとした名前があると思う)のキャラクターというか、「古書を愛する気持ち」というかがあることで、みんな、「古書」を売り買いするということ自体への思いが違ってきます。これは本当に大いに勉強になります。例えば、建築に関わる建築家が、「建築」に対して大きな愛を持っていたら、それは伝播して、私たちの「建築」感に大きな影響を与えます。同じように、「生活」や「ものづくり」「伝統的工芸」など、あらゆるものを「伝える人」に「愛」があることで、それは異次元のものとなって伝播していきます。僕は古書について、組合の天久さんを筆頭として皆さんの「愛」をとして素敵だと感じ、「本」に対しての気持ちが大きく変わっていきました。

話は変わりますが、今回の古書セリ。各会員の皆さんの店から選りすぐりの(複数持っている本など)を持ち寄り、セリに出す側と、我々のように「買う(競り落とす)」側があって、もちろん出版者もセリ落とすわけですが、とにかく「セリ人」が楽しくて仕方ない。今回は「ちはや書房」の桜井さんによるナビゲートでしたが、本当に気持ちよく、楽しく、愛があり、みんなを包み込むようなセリでした。大変癒されました。これを読んでいても伝わらないと思うのですが「古書」に限らず、どんな世界にも「その業界の印象」を作っていこうという意識の専門の人っていると思うし、自分もそんな人になりたいと思うのです。このセリに参加するたびに。