日々店頭でお客様と話をすることの多い、鉄のフライパン。
学生時代に鉄のフライパンを買ってから、私も鉄フライパンの大ファンとなり、今では一人暮らしながら、3つの鉄フライパンを愛用しています。
私が愛用している、当店取り扱いの鉄フライパンは、柳宗理・la baseの3点。長いもので3年になります。油が馴染み、良い風合いとなってきました。
ところが、店頭でお客様とお話ししていると、「実は……持ってるんですが何度使っても焦げてしまって」「錆びてしまって、使わなくなっちゃったんです」という方が、とても多いのです。
そこで、よくよく話を聞いていくと、ほとんどの方が、毎回洗剤を使って洗ってしまったりと、もったいない使い方をしてしまっています。少しの鉄の特徴さえしっかりと伝わっていれば、とても楽しい道具なのに……と、鉄の良さが正しく伝わっていないことに悔しい気持ちでした。
長く使える良い道具の魅力がしっかり伝わり、楽しんでほしい!
この記事が、すでに鉄フライパンをお持ちの方や、検討中の方のお役に立てればと思います。
<鉄フライパンのイメージ>
「鉄フライパン」と聞いて、どういうイメージが浮かびますか?
多くの方が「焦げ付きやすい」「錆びやすい」「(故に)手入れが面倒」と思うのではないでしょうか。
テフロン加工が、だんだん加工が落ちて焦げ付きやすくなってくのに対して、鉄は、だんだんと油が馴染んでこびりつきにくくなるもの。この、「油が馴染んだ」状態のフライパン、使い心地がほんとうに気持ち良いのです。焦げやさび防止の手入れも、簡単なので後ほどご案内しますね。
試しに母にに目玉焼きをつくってもらいました。普段鉄フライパンを使わない母も、簡単に、ぱりっと焼きあげることができました。
しっかり油の馴染んだ鉄フライパン。滑るようにするするっとお皿に盛り付けられます。
<鉄フライパンの使い方>
それでは、いよいよ使い方についてです。
かくいう私も、最初の鉄フライパンは使い方がよく分からず、焦げついてしまったことも、さびてしまったこともあります。
でも大丈夫です。焦げても錆びても、またやり直せるのが鉄の良いところ。
では、当店で取り扱っている鉄フライパンの、使い始めの作業からご案内していきます。
使い始め(油ならし)
①お湯を使い、タワシやスポンジでよく洗います。
(最初だけ洗剤を使っても大丈夫です)
②水気を拭き取ったら、強火にかけて水気を飛ばします。
③多めの油を入れて、野菜くず(人参の皮など)と一緒に炒めます。
④ 再度①②を行います。
※上記の行程は「焼き込み(焼ききり)」不要の鉄フライパンの手順です。
※お手持ちのフライパンの説明書を参考に行ってください。
<普段のお手入れ>
使い始め
①フライパンをよく熱してから油をひきます。(焦げ付き防止)
使い終わり
①お湯を使い、タワシでごしごしよく洗います。(せっかく馴染んだ油を落としてしまうので、洗剤は使わない)
②水気を拭き取ったら、強火にかけて水気を飛ばします。空焚きのしすぎは、せっかく馴染んだ油が飛んでしまう原因にもなりますので、やりすぎに注意してください。
③熱が取れたら棚にしまいます。使い始めの5回ほどと、長期間使わないときは油を塗っておきましょう。
<焦げたり錆びたりしたら>
①クレンザーや金属たわしなどで綺麗に取り除く。
銀色の材料色が見えるまで磨いても○。
②こすり落としたくずなどをよく洗い落とし、再度油ならしを行う。
最後に、D&DEPARTMENT TOKYOで取り扱いのある鉄フライパンをご紹介します。
【柳宗理 鉄フライパン(ファイバーライン加工)】
・錆びにくいファイバーライン加工(IH可)。
・修理サポートが充実している。
・蓋がついているので、餃子などの蒸し焼きにも。
【la base 鉄フライパン】
・錆びにくくて焦げ付きにくいブルーテンパー材という鉄を使用。
・軽いので、鉄フライパン初心者の方におすすめ。
・深さがあるので炒め物が飛び出さず使いやすい。
・持ち手が短く鉄製のため、オーブン料理にも。
・そのまま食卓にも出せるデザイン。
ハンバーグを作ってみました。コンロで両面に焼き色をつけて、そのままオーブンへ。
あとは待つだけなので、簡単にふっくらジュージーな仕上がりに。
D&DEPARTMENT TOKYOのスタッフは全員鉄フライパンの愛用者。使い方が不安な方、持っているけど上手く使いこなせない方、どのフライパンを買おうか迷っている方、是非一度お店にお話に来てみてくださいね。