仏具の産地、富山県・高岡市。この地にあるサカエ金襴が「座禅布団」の伝統的製法はそのままに、新たにつくったものが「ZAF(ざふ)」です。あぐらのような形でZAFに座ると、自然と両膝・お尻の三点が骨盤を支えるので、楽に姿勢をキープ。瞑想に合う硬さにするため、仏具のおりんを乗せる布団などをつくる職人がパンヤを手詰め。産地に保管された残布でカバーをつくった特別版です。
生地について
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糸を先に染め、染め上がった糸で生地を織る「先染織物」。先染織物の産地、兵庫県播州織物産地で織られたやや薄手で柔らかく程良いハリのある生地。
兵庫県 播州産地
西脇市を中心としたシャツ地の産地。播州織と称される織物は江戸時代中期、京都西陣から技術が伝わり、綿花栽培に適していた土地で綿織物が盛んになった。先染めのチェックや縞が特徴で、国内先染め織物の70%のシェアを占める。
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安定する場所を探して座ると、スッと自然に背筋が伸びます。
富山店スタッフ 進藤
富山に来てからご縁があり、最勝寺というお寺で坐禅に触れる機会がありました(詳細は、『d design travel TOYAMA 2』をぜひご覧ください!)。そこでみた坐禅用の蒲団「坐蒲」の、コロっとした形が気に入ったのですが、僧侶用のものは渋すぎますし、当時一般向けに売られていたものは仏具感あるきらびやかなものばかり。今のインテリアに合うものがあれば、と思っていたところにお会いしたのが、仏具メーカー「サカエ金襴」の竹澤さんでした。「サカエ金襴」は、法衣や柱巻き、リン布団といった仏具を手がけている会社です。dオリジナルの坐蒲は、僧侶の皆さんが使う本格的な形に、dで取り組む「LIFESTOCK」の生地を合わせました。「LIFESTOCK」の生地は毎回厚みや織りが違うため、縫い子の方も大変だと思いますが、どんな生地でも同じようにきれいに仕上げて下さいます。中の綿は、「パンヤ綿」というハリのある綿を使い、全て手詰めです。座ると適度な硬さで、小さめでコロコロとした形なので少し不安定に感じるかもしれません。ですが、安定する場所を探して座ると、スッと自然に背筋が伸びます。柔らかいクッションに体を沈み込ませるよりも、背筋を伸ばして座った方が腰への負担が少なく、長時間座るのに向いているそうです。瞑想用に使う方はもちろん、クッションや背もたれ、座椅子の代わり等々、皆様思い思いに使って頂いています。私としては、道具をきっかけに坐禅や禅に興味を持ってもらえたら嬉しいです。