桂樹舎のある富山県・八尾町は、室町時代から続く和紙産地。桂樹舎は、民藝運動の創始者・柳宗悦や染色家・芹沢桂介らと交流した吉田桂介氏が1960年に創業した和紙工房です。 分厚く揉み込まれた和紙は、布の染色技法の「型染め」を和紙に応用するため開発されたもの。民藝の思想を写した鮮やかな図案は、今もなお古びない富山を象徴しています。
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革のような質感に変化していくのも使う楽しみです。
富山店スタッフ 進藤
富山に3つある和紙産地の一つ・八尾町。八尾和紙は、江戸時代に薬の包装紙として重宝され、売薬の発展とともに繁栄しました。そのため、丈夫で破れにくく様々な加工品に適しています。1960年創業の桂樹舎は、産地に残る最後の和紙工房です。近代化で和紙の需要が衰退する中、民藝の思想とデザインを取り入れ、八尾和紙を次の世代に引き継いだのが桂樹舎の創設者・吉田桂介さんでした。桂介さんは、民藝運動の創始者・柳宗悦や染色家・芹沢_介らと交流し、民藝の思想を学び実践された方でした。一目で桂樹舎とわかる模様は、そのほとんどが桂介さんが残したものです。今もなお新しさを感じるそのデザインは、富山駅の改札や、看板や暖簾等々、富山の風景に溶け込んで富山らしさをさりげなく支えています。桂樹舎の和紙は「型染め」という技法で染められています。印刷と異なり、染料がしっかり染み込んでいるため、擦れて色が禿げてしまうことがなく、長くきれいに使うことができます。また、和紙ならではのさらっとした肌触りも心地よく、丈夫で、次第に革のような質感に変化していくのも使う楽しみです。dで販売する角座は、桂樹舎に眠る数多くのデザインの中から、今は使われていないものを復刻して製作しました。白は、段通でもみられるような丸模様を、青はアイヌの紋様から着想を得て作られた模様です。現代の家具との相性も良くインテリアのアクセントになるデザインです。