「かいのわ」のゆびわ

沖縄の海に育まれた夜光貝や高瀬貝。3年間で約7cmとゆっくり育つこれらの貝は、他の貝類よりも真珠層が緻密で美しい光沢があります。古くから螺鈿細工に、また貝ボタンの素材として用いられてきました。厚い貝殻の中には、切り落とす面ごとに異なる地層のような美しさが潜んでいます。貝殻自体を削り出すことで生まれる深い色合いや同じものがひとつとない自然の表情が魅力です。

そんな貝の中に秘められた美しさを追求し、ひとつ一つ手作業でアクセサリーを制作している「かいのわ」の川初真さん。沖縄本島中部東方に位置する浜比嘉島に工房を構えて今年11年目を迎え、新たな可能性を求めて作品づくりに挑戦しています。
沖縄店で3回目となる本企画展は、川初さんが貝の美しさに魅せられ初めて制作した「ゆびわ」を中心に、現在の視点から再設計、沖縄の貝の美しさをより深く掘り下げます。貝殻の持つ魅力と川初さんの技術が融合した作品をこの機会にぜひご覧ください。